リズムの良い本だった。なぜリズムが良いのか考えてみる。
・段落の見出しでおおよその結論が述べられている
・1段落が長くない
・主張している論理的思考法を体現していて、話が明快
筆者の大前研一氏は経営コンサルタント。この「考える技術」では、いわゆる論理的思考の必要性、その養成トレーニングとして「練習問題」を設けながら、今の世界のあり方についても解説されている。しかし分厚い本ではない。長時間通勤かつ乗り換えのために細切れな時間のお供にピッタリ。
以下、サマリです。
論理的思考法
1.原因の特定
いくつもある現象の中から原因を導き出し、解決法を考える。その際に、現象(結果)と原因を混同しないよう気をつけなければならない。
「aが起きている」「Bが起きている」「cが起きている」…これらは一見、「aが起きないようにする」「Bが起きないようにする」と逆にしていけば問題が起きないかのように見えるが、「a」と「B」の原因が「c」にあり、「c」を解決することこそが必要であると見えなくなることも多い。
また、現象を関連付けて並べその元となる現象をあぶりだし、その現象をさらに関連付けて並べ、最終的に原因の特定と解決法を導く「ピラミッドストラクチャー」も有効とのこと。
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常に「なぜこれが起きているのか」という視点が欠落している私にとっては、電車の中の風景ひとつとってもいろいろ起きている中、「なぜ?」と考えてみるという日常的なトレーニング指南はぜひ実施してみたいところ。
2.仮説をたてて、検証する。結論を出す。
「c」が原因であるとわかった段階で、その解決法のための仮説を立てる。
その仮説を検証するためのデータ収集では、大前氏はネットや新聞などニュースソースからの情報収集に加えて、とにかく現場を歩いてインタビューをするとのこと。
そこから得た情報が示唆する仮説の正しさにより、改善の提案を含めた結論を出すことが重要とのこと。
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裏打ちに基づいて立てた経営改善案について企業のトップから異論を唱えられたとしても、情勢と現場を鑑みての結論であるため、常に効果を生み出す提案ができるという話には納得した。例えが小さいが、レポートも十分調べた上で書いたものは発表の際にもまったく臆しないなぁと思う。
今の世界のあり方
世界はインターネットを境に激変した。またインターネットの利用者については、5年で挙動が似てくる。みんなが同じインフラ(Googleが引き合いに出されていた。)によって情報を得たり交換するうちに、挙動が似てくるというのが筆者の主張。モノ、人の移動に加えて、経済も情報もボーダーレスになる中、成功するには今までと同じフレームワークで思考してはだめで、「考える」ことが必要となる。
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考える力の必要性を説く講座や本に最近よく触れる。記憶型、吸収型の脳にする現代日本の教育はどこでも糾弾されている。今までと違うフレームワークが必要なのは理解できる。
インターネットの利用者が5年で挙動が似てくるというのは興味深い。確かに同じ情報を元に話をしていれば発想や行動も似てくるかもしれない。その背景にあるメンタリティは地域や文化による差が出る部分だと思う。移動についてはボーダーレスになったが、だからこそアイデンティティが必要になるのかと思う。
アイディアとは
アイディアとは、思考の積み重ねから生まれる。突然沸いてくるものではない。アイディアの下には、論理的思考がある。いろいろな情報を分析し、そこから導き出される「もしかしたら」がアイディアの素である。
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自分の中の沈殿物と沈殿物があるきっかけでスパークし生まれるのが「アイディア」であるというのはまったくテーマの異なる場でも聞いたことがある。「思いつかない」は「考えていない」なんだなと痛感。
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…分厚くもなく、あっさり読める本であるのにこれだけサマリが長くなってしまうのは、そのエッセンスが濃いからなのか。
トピックスとして興味を引かれた「ボーダーレス」について、次回はフラット化する社会を読んでみる。
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しかし…いわゆるビジネス書の、世界を生き抜く=ビジネスで成功する、というテンションにはいまだなじめず、散歩するときもぼーっと歩くようではだめという一文に衝撃を受けている。

この本を、私含め、うちのヤングライオン達に読ませたいです。今度かしてください
ちなみに
俺がエントリーしようとすると、「追記」が出ないよ。
実は本は某ライブラリより借りました。スミマセン。
「追記」については、ログインしていただいた後に設定を変更する必要があります。今度ご説明にあがります!